10月末までに我々がワクチン候補(もしくは偽薬)を投与した治験ボランティアは4万3538人に達し、その中で新型コロナに感染したのは94人だけだった。これがきっかけで11月8日に外部調査機関によるデータ評価が行われ、たいへん喜ばしい結果になった。新型コロナに感染した94人は、ほぼ全員が偽薬を投与されたグループに属していたのだ。ワクチン候補を投与されたグループは、ほぼ完璧に感染から守られていた。ウイルスに接触した可能性は偽薬グループと同じだけあったはずなのに、だ。このデータ評価の結果が各国の規制当局に伝えられ、ワクチンが承認されると、ついにワクチンの出荷ができるようになった。

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