やっぱ、やってる奴は地道にこつこつちゃんとしたことをやってますね。

 こういう連中がどれくらいいるかが、国力、底力の差になるんだと思う。

 日本はもうプロセッサの研究もコンパイラの研究も放棄してますもん。みんな、そんなところよりアプリケーションやサービスのほう、いわゆる日本でい うIT企業がやってるようなこと、それが付加価値が高くて儲かるなんていって、そっちに流れたもんね。

 でも、ほんとの付加価値は、プロセッサ、アーキテクチャ、プログラミング 言語、コンパイラ、OSといった、もう終わったと思われている部分の革新によ っても得られるんですよね。

http://iiyu.asablo.jp/blog/2007/08/31/1760835
日本の金融立国はあり得るのか

で書いたように、いま、モノ作りはもうだめだから、もっと付加価値の高い金融サービスに日本の産業構造をシフトしないとダメという議論がやかましくなっているが、ほんとなのか。

 素晴らしいコンパイラ技術をもっていた富士通や日立は、その技術を若い世 代の技術者に伝承することなく捨てちゃったし、プロセッサもせいぜい日立がSHでがんばってるくらいかな。

 ところが、IBMもIntelもAppleもMicrosoftも、もっといえばGoogleもこれらの基盤技術は捨ててないんだよね。

 野口悠紀夫氏は比較優位説をすぐ持ち出すけど、Appleなんて経済学の比較 優位でいえば、Windowsに対して比較劣位にあるOSなんてとっくに捨てないと いけないのに、経営が苦しいときにも捨てなかったし、いまでも捨てない。それどころか地道に改良を続けてるし、Macintosh本体のみならず、iPhoneに使って、再び花開こうとしている。

 IBMも、いまやサービスとコンサルの会社になってるけど、それでもプロセッサもOSもコンパイラも捨てないどころか、ずっと研究開発資金を投入してい る。

 MicrosoftだってDOSとプログラミング言語の会社だったから、比較優位説でいえば、比較劣位にあったワープロやスプレッドシートやデータベースソフトを作る理由はなかったはずなのに、作って世界を支配するような大企業になった。

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