「Spotify」で今春、Lil Kambo(リル・カンボ)という名のラッパーが「Kid Carti」という曲で200万回のストリーミング再生を達成した。メジャーレーベルに所属せずにセルフリリースしたアーティストとして、これは並外れた実績だ。
ただ問題は、リル・カンボという人物が実在していないことだった。そして「Kid Carti」という曲は、ラッパーのプレイボーイ・カーティの未発表曲「Kid Cudi」(以前は「Pissy Pamper」と呼ばれていた)のピッチを変えた音源のリークだったのである。
この曲はプレイボーイ・カーティがしばらく発表をにおわせていて、ライヴで披露するとまで言っていた曲だった。要するにリル・カンボはヴァイラルヒットを飛ばしたアーティストではなく、ただの偽物だった、というわけである。