当時は560万人もの失業者がおり、若くても職に就けないものも多かった。結婚したくてもできない若者も多数おり、それが出生率を下げる要因のひとつになっていたのだ。
この問題を解消するためー933年、ナチスは政権を取るとすぐに、結婚資金貸付法という法律を施行した。
これはお金のない人が結婚するときに資金を貸し付ける制度で、1千マルクを無利子で惜りられた。
当時の1千マルクは労働者の半年分以上の賃金だった。今の日本に置き換えるなら、百数十万円から200万円程度というところだろう。
またこの貸付金は、子供を1人産むごとに返済金の4分の1が免除され、4人産んだ夫婦は全額返済免除となった。

その結果、1932年には51万件だった結婚数が、1933年には63万件、1934年には73万件に増加し、出生数は20%も上がった。

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