退行という概念は発達心理学に由来し、人間はプレッシャーに直面すると、未成熟な段階に戻る傾向があることを意味する。コンフォートゾーンに引きこもることで混乱や不安から自分を守ろうとする、人間の防衛機能の一つだ。
軍事心理学などにより、退行はチームワークにおいて、最も危険な段階であることがわかっている。兵士にとって最大のストレスとなるのは、実のところ勇気や行動を要する危険な任務ではない。待機時間だ。
見知らぬ僻地で自分のスキルを発揮するチャンスもなく、機器の整備や事務作業をこなさなくてはならない時間、新しいことを経験しない単調で退屈な時間は、戦闘よりもはるかにストレスになりうることがわかってきた。