ボタンひとつ押すだけで部屋は完全にきれいになる。それは、リアルタイムで部屋のマッピングを行う内蔵のレーザーナビゲーションのお陰だ。これにより、整然とした針路が割り出され、頭をぶつけることも最小限に抑えられて掃除のし忘れも減る(S6が見逃してしまった場所や、掃除中に汚してしまった場所を掃除させるためのボタンもある。ロボットを持ち上げて、掃除させたい場所に置くだけでいい)。
特定の部屋を掃除させたり、掃除のスケジュールを登録したり、入ってはいけない部屋を指定するといった追加機能を使いたいときはアプリが対応している。しかし、もっとうれしいのは、本来の仕事をさせたいだけならWi-Fiに接続する必要が一切ないことだ。基本の作業は、苦労してインターネットに接続しなくても行える。知らない誰かが自分の部屋のマッピングデータを盗み見るといった心配もない。プライバシーに敏感な人には、Wi-Fiもアプリも使わずに済む操作は、大きなプラス点だろう。
硬い床の小さなアパートなら、充電ケーブルや靴下が床に落ちていないかを確かめるだけで準備は完了だ。もちろん、椅子をテーブルの上に載せておけば、もっときれいに掃除してくれる。しかし、ナビゲーションがとても賢いので、椅子の脚の周りを回って掃除してくれるのを私は目撃した。残念なのは、ソファーの下に潜るには背が高すぎることだ。
S6には水拭き機能もある。リノリウムの床では、これが大活躍する(カーペットの部屋では使えない)。水拭きを行うには、タンクアタッチメントに水を入れて、湿らせたモップ布をその底に面ファスナーで取り付ける。これを本体後部にスライドさせて取り付けるだけだ。後は掃除開始ボタンを押すと、掃除機がけとモップがけを同時に行ってくれる。