・社会的知性とは、他者に働きかけ、他者をコントロールすることによって、自分の居場所を確保し、自分の望む目的を達成する能力である。
・相手の意図を読み取り、行動を予測し、それに基づいて、相手を出し抜いたり、騙したりする能力が、社会的知性のもっとも中核的な能力と考えられている。
・厳しい社会状況になればなるほど、社会的知性の重要さは増すばかりである。職務を全うしようと努力したり、責任や義務を忠実に果たしたり、身を粉にして働くだけでは、人生は報われないのである。
・狡賢く、要領よく生きた人物が、リーダーとして、あるいは有名人として、真面目に働くことしかできない人々の上に君臨し、その上前をはね、命令を下し、人気者としてもてはやされ、優雅に暮らしているのである。
・倫理観が衰え、損得と力の論理が支配する世界では、真面目に生きようとするだけでは、評価されることも、報われることも難しい。