勤務評定の監査をしたところ、有色人種の従業員の評価のうち43%がミスに言及していたが、白人男性の評価ではわずか26%だった。
これはほんの始まりにすぎない。30年にわたる研究によると、白人男性は他の人種に比べて、性格や対人関係の問題を許されやすいこともわかっている。
たとえば、怒りについて。怒っても無理はないという場面で、白人男性の弁護士の56.1%は怒りを表現してかまわないと感じるのに対し、有色人種の女性の弁護士は39.6%にすぎない。「怒る黒人男性」、あるいは人種を問わず「怒る女性」と見なされることは、基本的にキャリアのプラスにはならない。
CEOに占める白人男性の割合が、2005年の93.4%から2017年は89.4%と、10年以上の間に4%しか減っていないことは予想の範囲内だ。さらに、シニアリーダーシップ(バイスプレジデント、上級バイスプレジデント、Cレベル〔経営幹部〕)の70%近くを白人男性が占めていることは、最上層部ではほとんど変化がないことを示唆している。