心筋炎とは、心臓の筋肉に炎症が起きて機能不全に陥る疾患で、全身に十分な血液を送ることができなくなる。
以前から知られてはいるが、それほど一般的な病気ではなく、ウイルスや細菌、真菌、アメーバ、寄生虫などが原因となる。病原体が体内に侵入すると免疫システムが攻撃体制に入り、炎症を引き起こす疾患だ。発症中や回復期に安静にしていれば、炎症は収まって自然治癒することが多い。ただし、心臓が弱っているときに激しい運動をすると、足の腫れ、めまい、息切れなどが起こり、最悪の場合は心停止で死亡することもある。
急性心筋炎による突然死はスポーツ選手によく見られることから、心臓病の専門医はパンデミック中の競技再開について注意を促している。8月初めには、プロバスケットボール選手のマイケル・オジョが試合中に心不全で亡くなった。27歳のオジョはセルビアのプロリーグでプレイしていたが、新型コロナウイルス感染症から回復したばかりだったという。