車内改札をしていないのには理由がある。新幹線専用の自動改札機を通過すると、きっぷに記載された指定席の情報が車掌の携帯情報端末に伝送され、端末上で指定席の利用状況を把握できるからだ。
では、JR東海がこうした情報システムを開発していないかというと、そんなことはない。他社同様、JR東海の車掌も携帯情報端末を装備しており、指定席の利用状況を常時把握している。
にもかかわらず、なぜJR東海だけが今まで車内改札を続けてきたのか。それは、運行本数の多い東海道新幹線では、指定席券を持っていても自分の都合で前の列車や後続列車に乗ってしまう利用客が少なくないためだ。