米航空宇宙局(NASA)の試算によると、周回軌道上にはロケットから切り離された積載物や、廃棄された使用済みロケットの機体といった直径10cmを超えるごみが計23,000個以上もある。さらに、少し小さな直径1~10cmの物体が50万個もあるという。

どの宇宙ごみも移動スピードが少なくとも時速18,000マイル(時速約28,968km)あり、地球の大気圏に再突入して燃焼するまで数十年も宇宙空間を漂う可能性がある。周回軌道上の宇宙ごみは、商業通信衛星や科学衛星、気象衛星、そして言うまでもなく7名の宇宙飛行士が滞在している国際宇宙ステーション(ISS)にも危険を及ぼす。

2020年には、2基の使用済み衛星がピッツバーグ上空550マイル(約885km)で衝突しそうになったことがある。このときの2基の距離は、わずか40フィート(約12m)だった。09年には、ロシアの使用済み衛星と米国の通信衛星イリジウムが、シベリア上空で衝突している。

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