レコグニションとは、成果や業績に基づいて肯定的なフィードバックを与えることをいう。そのフィードバックは、表彰、特別賞与、昇進、昇給など、正式な形をとる場合もあれば、口頭でのお礼や手書きのメモといった、非公式な形をとる場合もある。どの方法でも意味があり、特にタイミングよく誠意をもって行うと効果大だ。動機づけにもなり、ワクワクもさせる。よい仕事をしたら褒められたいのは、誰でも同じなのだ。
だが、レコグニションには限界もある。第1に、成果ベースということは、条件付きである。第2に、過去に基づいている。すなわち、すでに行われたことが対象になる。第3に、希少だ。レコグニションを与えられる人数には限りがある。全員に賞金を配るわけにも、全員の名を挙げ連ねるわけにもいかない。それに、みながわずかな褒美のために競うことになるとストレスが生じる。第4に、一般的には上から与えられるべきものだ。社員同士が互いの努力を認め合う制度を採用している企業も多いが、正式なレコグニション(昇進、昇給など)は通常、トップが行うものである。