「ベンツ」は、1885(明治18)年に世界初のガソリン自動車を完成させ、翌年にドイツ政府から特許を取得した技術者カール・ベンツに由来します。のち、ベンツ社を設立し、自動車の生産を本格化させます。
一方の「メルセデス」は、現在に続くメルセデス・ベンツの販売元である、ダイムラー社が使っていたブランド名で、同社の黎明期における上得意だった富豪エミール・イェリネックの娘、メルセデス・イェリネックに由来します。当時まだ一般的ではなかった自動車を多くの人に愛してもらうには、「クルマは女性の名前でなければならない」と、エミールがダイムラーにブランド名として使用することを提案し、1902(明治35)年には「メルセデス」がダイムラー製品の名前として商標登録されました。
1926(大正15)年にベンツ社とダイムラー社は合併し、ダイムラー・ベンツ(現・ダイムラー)が発足、これによりブランドとしての「メルセデス・ベンツ」が誕生します。