ゴキブリよりもさらに前に存在していたとされる紙魚は、シミ目シミ科の原始的な虫。その起源は3億年以上前と推定されていますが、現在のものと形態はほとんど変わっていません。
紙魚類(シミ類)は幼虫・成虫共に古本書等の糊付けされた表紙の表面や掛け軸等を加害してボロボロにしますが、穴をあけるほどの被害を与えることはありません。古書等に穴を発見した場合はおそらく、フルホンシバンムシ等の別の虫が犯人でしょう。
紙魚の体長は8~10mm前後。ボディは鱗片に覆われ、長い触角と尾毛(びもう)があり、やや短い6本の脚が特徴です。翅(はね)はないため飛ぶことはできません。ヤマトシミの成虫の体色はやや黒っぽく、セイヨウシミの成虫の体色は銀色で光沢があります。