威嚇的な人がその場にいなくても、ネガティブなムードの中で働き、ベストを尽くすことができないのだ。

 ひとたび非礼が生じると、ネガティブな思考が人々の頭の中に容易に浸透して留まり、ネガティブな行為を引き起こす。私が行った実験では、人は無礼な振る舞いに接すると、他人を助ける傾向が3倍低くなり、共有しようという意欲が半分以上減ることがわかった。これは理にかなっている。誰かが無礼や不快な振る舞いをすると、悪感情が広がってその振る舞いが増幅し、攻撃性や機能不全につながることがあるからだ。

 たとえば、誰かを軽はずみにけなしたり、能力を人前で問題視したりといった、比較的小さなことであっても、その人の心に爪痕を残し、そのパフォーマンスや心身の健康を次第に悪化させる。

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