実験の参加者はバスケットボールの動画を見せられ、その中でボールがパスされる回数を数えるよう指示された。この動画では途中でゴリラの着ぐるみを着た人が紛れ込み、胸をたたいて立ち去るが、参加者の50%はゴリラに気づかなかった。
この現象は「非注意による見落とし(inattentional blindness)」、あるいは「知覚的見落とし(perceptual blindness)」と呼ばれる。実験参加者は、動画にはっきり写るゴリラを認識することができなかった。この例もまた、1つのタスク(ボールパスの回数を数える)に集中すると、他のタスク(ゴリラを認識する)がうまく実行できないことを示している。