『史記』に出てくる「四面楚歌」という言葉。ご存知のように「敵や反対者に囲まれて孤立する」という意味で、ときおり使われる表現だが、これは中国の秦代末期、楚の将軍・項羽が戦に大敗したときの逸話にちなんだもの。

敵の包囲網(四面)から楚の歌が聞こえてくる、つまり本来自分の味方のはずの楚の人間すら、敵側についてしまっているという、絶望的な状態が描かれているわけだ。こういう背景を知っているか知らないかで、この言葉を使う時、あるいは聞いたときに脳内に浮かぶイメージは変わってくるはずだ。

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