狡猾なプーチン氏が両刃の剣となる賭けに出たのは、反ロシアの強硬姿勢を強めるウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領がモスクワを射程内に収める国産ミサイルの開発を進め、昨年10月にはトルコから購入した無人機でウクライナ東部の親露派支配地域を攻撃したことが大きい。
2014年以降、ウクライナに27億ドル(約3111億円)の安全保障支援をし、元コメディアンのゼレンスキー氏にNATO加盟が実現するかのような幻想を抱かせてしまった米欧は軽率だったと言わざるを得ないだろう。
国益よりも30年に及ぶNATOへの怨念で攻めるプーチンの怖さ