被験者にコインを10回投げるよう指示し、その結果に応じて賞金を与えると伝えた。一部の被験者には、ビデオ通話かチャットで調査員に結果を報告させて、他の被験者には、オンラインフォームか自動応答するボイスアシスタントボットを使って結果を報告させた。
被験者には、誰も見ていない場所でコイントスをさせたため、特定の被験者が嘘をついているかどうかはわからないが、集団としての不正率を推定することはできた(総合的に、コイントスの成功率は50%程度になるはずだ)。
その結果、被験者が人間に報告したコイントスの成功率は、平均54.5%だった。これは9%の不正率と推定できる。一方、機械に報告した場合の不正率は22%に上った。多少の不正はありうるとしても、被験者は、対デジタルシステムの場合、対人間の2倍以上もの確率で嘘をついていたのだ。また、9回や10回というありえないほど高い成功率を報告する、あからさまな不正は、対機械では対人間の3倍以上に上った。