高橋「まだ、かかってないかもしれない。でも、この年に出てるから。あのほら、「MOOD INDIGO」とか、これクリックをまず……クリックと言っても今みたいにコンピューターがないから、教授はもう使ってたんだけど、その後。なんかでドンカマみたいなので入れて。」
坂本「リズムボックス、リズムマシーンですね。」
高橋「それに合わせて、教授、全部手弾きで弾いてるわけよ、「SUNSET」っていう曲もそうなの。で、実を言うと「ELASTIC DUMMY」も一度、全員でまず4リズムで演ったの。松木さんもいっしょに。」
坂本「だけど……よくなかったでしょ。」
高橋「そしたらなんかね、僕たちのフレーズじゃないの。もっと、なんか……僕たちのグルーブってもっと前で……」
坂本「カチカチだからね。」
高橋「で、「クリックに合わせてやってみよう。」って教授が言って、僕も賛成して、細野さんも全然平気で、ただ松木さんが大反対で、超ブーイングで(笑)、「冗談だろ。」って言われて、いや、冗談ないですよって少しずつやったんだ。それで全部出来上がったの聴かせたら、「めっちゃくちゃいいね。」ってことを言ってた。」
坂本「あ、そう。松木さんはやっぱり溜まってる方がかっこいい、大人っぽいっていう人ですから、こうムードを出すっていうかね。」
高橋「あと、何でみんなでいるのに、みんなで同時に演んないわけっていうさ。ありましたね、そういうこと。」
坂本「松木さん、僕らよりちょっと年上で、ちょっと年季が入っているスタジオミュージシャンでね。」
高橋「有名な逸話のある人だよ、覚えてる?エンジニアが、「すいません、もうちょっと硬くしてくれます、音……」「分かった。」って。「あぁ、すいません、ちょっと硬くなり過ぎたんで、もうちょっと柔らかく……」って言ったら、「硬ぇの柔らけぇのって、お前、焼きそばじゃねぇんだよ。」って言って帰っちゃったっていう(笑)。」

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