布団や洗濯物を天日干しすると、暖かく心地いい香りが漂ってくるでしょう。
世間ではこれが「直射日光で死んだダニの匂いだ」という噂がまことしやかに広まっています。
分析の結果、直射日光の下で干したタオルからのみ、香水の原料としても使用される化合物のアルデヒドやケトン、香辛料のカルダモンに含まれるペンタナールが検出されたのです。
さらには、柑橘系の爽やかな香りのもとになるオクタナール、バラのような香りがするノナナールなども見つかりました。
綿などの繊維に含まれるセルロースが直射日光によって分解され、脂肪酸やアルデヒドといった微量な揮発性物質を発生させることが確認されました。
こうした化合物が「お日様の匂い」の正体だったのです。