消費者は返金される金額をすでに手放したものとみなしているため、その資金を別の商品の購入に充ててもあまり苦痛を感じないことだった。

ボーナスが出た時よりも、返品によって資金を得た時のほうが支出する可能性が高かった。

また、宝くじの当選金や税金の還付金などの予期せぬ収入と比べても、返金されたお金を使う可能性のほうが高かった。これを「返金効果」と呼んでいる。

クレジットカードや銀行口座に資金が返金された後では、返金効果による売上増の可能性が大幅に低下する。

なぜか。

返金効果は、元の商品の購入資金が自分の手元から離れたことを思い出させる「印」をつくり、維持することによって起きる。

返金された資金が別の資金源から得たものと一緒になると、この「印」が消えて、消費者の支出行動が通常のそれと変わらなくなる。

スニーカーを返品した実験参加者は、その返金額をまだ受け取っていない時に、その資金でシャツを購入する可能性が高かった。

ところが、その金額がすでに自分の口座に返金されている場合、シャツを購入する可能性は、最初からオンラインで買い物をした参加者と大きく変わらなかった。

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