なぜ、フィードバックよりもアドバイスを求めるほうが効果的なのだろうか。結論から言うと、フィードバックはしばしば、評価と関連づけられるからである。

 学校では、成績評価とともにフィードバックを受ける。社会人になると、勤務評価とともにフィードバックを受ける。そのように、フィードバックは評価との結びつきが強いので、フィードバックを求めると、パフォーマンスの評価に焦点が当たってしまう。過去のパフォーマンスについて考えてしまうので、未来の、おそらくよりよいパフォーマンスを想像しにくくなる。そのため、フィードバックでは批判的で実行可能な情報が減ってしまうのだ。

 一方、アドバイスを求めると、評価よりもこれからできる行動のほうに焦点が当たる。過去は変えられないが、未来は可能性に満ちている。だから、アドバイスでは、もはや変えられない過去の行動を振り返るよりも、前向きに未来の改善のチャンスを考える傾向が強くなる。

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