「秘書問題」は、皆さんもご存じですよね。オペレーションズ・リサーチの分野の古典的な問題です。
秘書がいない状況を想像してみてください。現代風にいえば、アシスタントがいない状況です。
仕事が大変になりますよね。すべてを自分でやらなければならないので、仕事がはかどらなくなります。そこで面接をします。1日に面接するのは1人だけです。全員まとめて面接することはできません。
また、「秘書問題」では、「面接の直後にすぐ採用しなければ、その候補者を採用できない」というルールになっています。候補者をなかなか採用しないでいると、選考に長い時間をかけることになるのに加え、秘書が付くのも遅れるので、あなたはその分、苦しむことになります。
だからといって、きわめて早い段階で候補者を採用すると、優秀でない人を採ってしまうリスクがあります。もう少し待っていれば、もっと優秀な人を採用できたかもしれないのです。この秘書問題には「最適解」があります。
最初は候補者たちを見て、だいたいどの程度の水準の人がどの程度の割合でいるのかを把握していきます。その後、ある程度の水準を超える人が現れたら、すぐにその人を採用すべきだ、というのが秘書問題の解答です。