皮から出た脂を捨てながら焼き、皮の脂が1/3ほどになった時点で、鴨肉をひっくり返し、赤身側にも焼き目をつけ始める。その後、バター約30gを投入し、溶けたバターをまめにスプーンですくって鴨にかけ、乾燥を防ぎながら焼く。「素材の乾燥を避けるのは、和食でジャコを炊く時の要領と似てますね」と今村さん。根気強く繰り返しバターを鴨にかけ続けること約10分弱。最後に金串を胸肉に10秒ほど刺してから抜き、それを下唇に当てて温度を確認。胸肉の芯が温まっていれば火から外し、さらに約15分、余熱と肉汁を肉全体に回すために休ませて完成である。