乳児の便からマイクロプラスティックが見つかったということは、食べ物に含まれる栄養と同じように、一部の粒子は消化管から吸収されている可能性がある。転移と呼ばれる現象だ。非常に小さい粒子は、腸壁を通過してほかの器官、例えば脳に転移するかもしれない。
研究者たちはコイにプラスティック粒子を食べさせて、こうした現象が実際に起きることを示している。腸壁を通過して頭部まで移動したプラスティック粒子は、脳に損傷を与え、コイは行動に異常をきたした。対照群の個体と比べ、プラスティック粒子が脳に蓄積した個体では、活動量と採食スピードの低下がみられたのだ。