書き続けていないと運はやってこないよね。100本書けば1本くらいはいいものができるから(笑)。
20年書いてきて、最近わかってきたのは、オール新人賞出身の作家ってどうやら、他社の編集者に苦労人だと思われてるらしいこと。あるベテラン先輩作家に、パーティの席で「サクラギはどこの(賞の)出身?」と聞かれたことがあるんです。「オールです」と答えたら、「あれは全然デビューできねぇ賞だ。お前よく残ったな」と感心された(笑)。
たしかに短編の新人賞だから、受賞してもなかなか単行本を1冊出すところまでたどり着けません。田舎でひとりで書いていたので、それだけ生き残る率が低い賞であると知らなかったのは、逆にありがたかったです。