人間らしいロボットが顧客の満足感を高めるのは、そのロボットが女性的で、いかにも社交的な振る舞いをする場合に限られるという。
誤解がないように指摘しておくと、「人間らしい」というのは、表情豊かな顔と、人間に似たボディーを持っているという意味ではない。あまりに人間らしすぎるロボットは、むしろ気持ち悪い印象を持たれて、不快感を抱かせてしまう。この現象は、「不気味の谷」という言葉で表現されている。
ロボットの外見を人間に似せることよりも重要なのは、顧客がそのロボットを感情の持ち主と感じるようにすることだ。ロボットが感情を持っていると見なした場合、そうでない場合に比べて、不手際を許す傾向も目立つ。顧客が感情移入しやすいようにすることが重要だ。研修中の新人店員を見るような温かいまなざしで見守ってもらえるとよい。